京都市バス・京都バス一日乗車券 十六日目

泉涌寺(せんにゅうじ)・城南宮(じょうなんぐう)

2014・12・02 晴れ 7℃

500円で巡る京都十六日目。太陽は出ているものの風は冷たく強く、いよいよ京都の冬の始まりである。これから約3ヶ月は京都独特の底冷えとの戦いになるのだが、それにまさる冬の京都の魅力を探していこうと思う。

京都駅前(208系統)→泉涌寺道

京都駅前D2 さて今回は御寺の呼び名を持つ泉涌寺と平安京南の守護神社城南宮を訪ねてみる。まずは泉涌寺に向かうため京都駅前D2乗り場から京都市営バス208系統に乗り込む。泉涌寺までは東山あたりを通り約10分である。

泉涌寺(せんにゅうじ)

泉涌寺・山門 泉涌寺道のバス停から東に伸びる泉涌寺道を歩くこと約7分、総門前に到着。御寺泉涌寺と書かれている通り皇室と深い関わりを持つ寺院である。

泉涌寺・大門より

泉涌寺・仏殿

泉涌寺・舎利殿 大門にて拝観料500円を納め先に進むと奥に仏殿が見える。落ち葉の敷き詰められた下り坂を下りきると広い空間に仏殿、舎利殿が聳えている。共に唐様で、本尊である阿弥陀如来、釈迦如来、弥勒菩薩が祀られる仏殿は17世紀に建てられた重要文化財で、舎利殿には仏牙舎利(釈尊の歯)が安置されている。

泉涌寺・霊明殿

泉涌寺・霊明殿02 霊明殿と月輪陵は門の外から眺めるしかできないが、門には菊の御紋がしっかりと彫刻され、皇室に関わる建物だということを思わせる。霊明殿には歴代天皇皇后の尊牌(位牌)が安置され、月輪陵には四条天皇をはじめ後水尾天皇から仁孝天皇までの25陵、5灰塚、9墓が営まれ、歴代天皇を始めとした皇室関係者の参拝も多いという。

泉涌寺・御座所庭

泉涌寺・御座所庭02 続いて拝観料300円を納め、御座所へと入る。少し見頃は過ぎたが、庭園は落ち紅葉が冬の到来を告げていた。落ち葉というと普通なら掃き集めて捨ててしまうものだが、落ち紅葉となれば立派な季節の風物詩として絵になるのだからこの風景を想像して作庭していた昔の職人のセンスには驚かされる。

泉涌寺・泉涌水屋形

泉涌寺・泉涌水屋形02 泉涌寺の最後は泉涌水屋形。開山の俊芿(しゅんじょう)律師が発見した霊泉で、寺号を泉涌寺とした起源とされている。その泉は約800年前たった今も、昔と変わらず湧き出ている。

泉涌寺道(202系統)→東寺南門前(19系統)→城南宮道

次の目的地城南宮へは京都市営バス202系統にて一旦東寺南門前まで行き、そこから19系統に乗り換えて向かう。バス停の名前は同じだが、降りたところから道路を渡り南側のバス停まで移動してからの乗り換えになる。

城南宮(じょうなんぐう)

城南宮・石鳥居 事故渋滞に巻き込まれ30分近く遅れたが無事に城南宮道に到着。歩くこと約3分、城南離宮と書かれた額を掲げた石鳥居をくぐり参道を進む。城南宮・鳥居

城南宮・城南宮鳥居02 少し歩いた所で目に入る朱色の鳥居が城南宮鳥居である。上の石鳥居と見比べていただくとわかるのだが少し変わった様式になっている。石鳥居は明神鳥居になっており、額があり、二段目の横棒(貫:ぬきというらしい)が柱を貫いており、上段は上へ反った形になっている。一方の城南宮鳥居は基本的には神明鳥居に分類されているそうだが、神明鳥居は所謂、伊勢神宮などの古いシンプルな様式で、二段目の横棒は柱までになっており、額もなく、上段もまっすぐになっている。で、この城南宮鳥居はその中間のような様式で上段は反っており屋根も葺いてあるし、神文の金具が打たれていたりする。

城南宮・菊水若水 鳥居の横にある手水舎が菊水若水(きくすいわかみず)である。立て札によると江戸時代の随筆には「城南宮の菊水(若水ともいう)は飲めば万病が治り、法皇の歯痛も治った」と書かれているという。又、奈良東大寺二月堂のお水取りの水は、若狭遠敷川(おにゅうがわ)から菊水若水をへて二月堂若狭井に注ぐと言われている。

城南宮・祈祷殿

城南宮・本殿 本殿に祀られている主祭神は国常立命(くにのとこたちのみこと)、八千矛神(やちほこのかみ)、息長足売命神(おきながたらしひめのみこと)である。国常立命は日本書紀では最初の神とされ、八千矛神は大国主命の別名である。そして息長足売命神は神功皇后(じんぐうこうごう)のことである。城南宮の元となり、今では摂社として境内に立つ真幡寸神社に神功皇后が三韓征伐の際に使った船上の旗とともに、神功皇后・八千矛神(大国主神)の神霊を添えて奉斎したのに始まると言われている。

城南宮・神苑「楽水苑」01

城南宮・神苑「楽水苑」02

城南宮・神苑「楽水苑」03 城南宮の見どころの一つ、神苑・楽水苑。拝観料600円を納め中へ参ると様々な様式の庭園を見ることができる。その内の一つ、曲線を描く水の流れのあるのが平安の庭で春と秋には「曲水の宴」が催される。全部で5つある庭も今は冬ごもりの準備にかかっているようで、ところどころに残る紅葉と冬枯れし始めた草木、そして山茶花などの冬の花が咲くというなんとも言えない風情ある光景で、我が人生の中の何処かで見た風景と重なる。

城南宮道(19系統)→京都駅前

さてにも傾き始めた所で本日はこれまで。京都市営バス19系統に乗り京都駅へと戻る。

今日のまとめ

師走の京都は冷たい風が吹き始め、紅葉もまばらになり、いよいよ冬の足音が近くなってきた。先週まで紅葉狩りで賑わっていた京都も一息ついた感じである。しかしそんな冬ならではの情緒ある光景に出会えるのもまた楽しみである。

今回乗った路線

京都駅前(208系統)→泉涌寺道(202系統)→東寺南門前(19系統)→城南宮道(19系統)→京都駅前

使ったお金

一日乗車券:500円 拝観料:1300円(泉涌寺:800円*御座所拝観300円込 城南宮・楽水苑:600円)

所要時間:約6時間

 

 

 

 

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