京都市バス・京都バス一日乗車券 六日目

下鴨神社・龍安寺

2014年9月22日 晴れ 28℃

500円で巡る京都の六日目。本日は「古都京都の文化財」として世界遺産に名を連ねる2箇所を訪問することにした。まずは京都に寺社としては最古の部類となる下鴨神社、そして枯山水の方丈石庭でお馴染みの龍安寺を廻ってみたいと思う。


京都駅前(205系統)→下鴨神社前(しもがもじんじゃまえ)

本日も例によって京都駅前よりスタート。まずはA2番のりばから10:37発の205系統に乗り、約20分掛けて下鴨神社前まで行く。

京都駅前A2

京都駅前 ミスト バス乗り場の一部では屋根からミストが出ている。かなり不思議な光景だが浴びてみると涼しげで良い感じだ。(濡れたりするわけではないので一度は試していただきたい)

賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)/下鴨神社(しもがもじんじゃ)

下鴨神社前 下鴨神社前のバス停は神社の西側で神社敷地のちょうど真ん中辺りになる。

下鴨神社01

下鴨神社02

下鴨神社 楼門 バス停から歩くとすぐに境内なのだが写真の通り、正式には賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)となっている。ここ賀茂御祖神社では御祭神として西殿(国宝)に賀茂建角身命 (かもたけつぬみのみこと)、東殿(国宝)に玉依媛命 (たまよりひめのみこと)が祀られており、西殿の賀茂建角身命は東殿の玉依姫命の父であり、また玉依姫命は上賀茂神社(かみがもじんじゃ)の祭神である賀茂別雷命(かもわけいかづちのみこと)の母になる。

下鴨神社03

下鴨神社05

儀装馬車 重要文化財に指定されている大炊殿(おおいどの)と神服殿(しんぷくでん)が特別公開中とのことで拝観料500円納めて見学することに。大炊殿は神饌(しんせん)、所謂お供え物を調理する所で主に穀物類の調理に使われていたとのこと、別棟に贄殿(にえどの)というところが有り、魚、肉類はそちらで調理していたということだ。当時のかまどや、調理器具が再現されているのを見ることができる。 また、大炊殿の隣には御車殿が有り、唐車や儀装馬車を見ることができる。

神服殿は元来、神様の服を作る所だったが幕末に孝明天皇が御所より避難されて以降、「開けずの間」と呼ばれ、天皇の行幸の際の御座所となっているそうだ。御座所は周りから一段高くなった畳の上にあるのだが、すぐ横に天皇皇后両陛下の為の一対の玉座が設けられている。しかしこちらは実際に平成6年に天皇皇后両陛下がおいでになられた際「神様の前で椅子に座ることはできない」とお断りになった為、未だ未使用のままということだ。

舞殿 こちらは葵祭(あおいまつり)の時天皇の勅使が御祭文を奏上され東游(あずまあそび)が奉納される舞殿(まいどの)で重要文化財に指定されている。

橋殿

細殿 他にも橋殿(はしどの*写真上)、細殿(ほそどの*写真下)も重要文化財に指定されており、橋殿は主に神事が奉納されたりする所で、細殿は歴代天皇の行幸、上皇、法皇、院、関白の賀茂詣の時に、歌会などが行われた社殿となっているそうだ。

下鴨神社06

楼門 続いて「みたらし団子」の由来となった御手洗川を渡り、正面玄関にあたる楼門から糺の森(ただすのもり)を南へ歩く。

河合神社

糺の森の南に位置する河合神社(かわいじんじゃ)、女性の美麗を司る神様、多須玉依姫命(たまよりひめ)が祭神。正式には小社宅(おこそべ)神社であり、鴨川合坐小社宅神社(かものただすにいますおこそべじんじゃ)ともいう。

他にも下鴨神社には数多くの見どころが満載だが今回は糺の森をまっすぐ南へ抜け、下鴨本通から糺の森のバス停へと歩く。

糺の森(205系統)→千本北大路(59系統)→龍安寺

糺ノ森から13:18発の205系統に乗り一旦千本北大路へ、千本北大路で59系統に乗り換え龍安寺へ向かう。

龍安寺(りょうあんじ)

鏡容池 龍安寺には14:20頃到着、拝観料500円を納め山門を入ると左側に鏡容池(きょうようち)が広がる。龍安寺は徳大寺家の別荘を細川勝元が譲り受け、開山(初代住職)は義天玄承(ぎてんげんしょう)となっている。建物は応仁の乱で一度焼失したものの、鏡容池は昔ながらの姿で池の畔からは龍安寺の全景が見え、借景の山々が美しく映えていた。

鏡容池・睡蓮 鏡容池には睡蓮が植えられており時間帯にもよるが鮮やかな花が見られる。

龍安寺垣 龍安寺といえば方丈の石庭、ということで方丈へ向かう。途中の竹垣は龍安寺独特のもので「龍安寺垣」と呼ばれている。

龍安寺・石庭01

龍安寺・石庭02 今更詳しく説明するのも憚られる龍安寺の方丈石庭(国の史跡及び特別名勝)。枯山水、所謂「水を使わずに山水を表す」の石庭である。この石庭の解釈には諸説様々あるのだが結局は見る人の自由な発想に委ねられている。ちなみに龍安寺の庭園自体は鏡容池を中心とした回遊式庭園(国の名勝)になっている。

さすがに、平日というのに大勢の観光客が石庭を縁より眺めているのだが、不思議なことに石庭を眺めているうちに周りの観光客が気にならなくなるのだからやはり石庭効果なるものがあるのだろうか。じっくり自分の心に何かが浮かぶまで石庭に対面したいと思ったが、さて何が浮かぶのかと思ったら少し怖い気がした。

龍安寺・蹲踞

侘助椿上は「吾・唯・足・知」(われ、ただ足るを知る)でお馴染みの蹲踞(つくばい)。残念ながらこちらは複製で実物は非公開とのこと。水戸光圀の寄贈とされている。下は秀吉が絶賛したという「侘助椿」。

龍安寺・パゴタ 方丈を出て庭園を歩いていると白いパゴタ(仏塔)が有った。こちらは「大東亜戦争ビルマ方面戦没者慰霊之碑」と記されており、当時の龍安寺住職・松倉紹英もそのビルマ戦線に参戦したとのこと。庭園の西端にひっそりと佇んでいるが綺麗に手入れされているので少しホッとした。

龍安寺07 龍安寺の庭園には数多くの石が置かれており、石庭はもとより石をテーマにしているのではないかと感じる。古木や苔などと石の組み合わせの妙を楽しむのも龍安寺の見どころの一つなのかもしれない。

龍安寺08 庭園を廻って少し疲れたので茶店でコーヒーをいただき本日はおしまい。一休みした所で京都駅へと向かう。

龍安寺(59系統)→京都市役所前(205系統)→京都駅前

今日のまとめ

龍安寺から59系統に乗り一旦京都市役所前へ、205系統に乗り換えて京都駅前へ向かう。龍安寺から京都駅前までは約1時間、本日は合計6時間の旅となった。今回は世界文化遺産のうち2箇所を巡ったのだが、時代にしてみれば奈良時代から始まり今のこの瞬間まで続くのだから、こうした名所巡りも考えようによっては一種のタイムトラベルのようなものなのかもしれない。

今回乗った路線:京都駅前(205系統)→下鴨神社前・糺の森(205系統)→千本北大路(59系統)→龍安寺

龍安寺(59系統)→京都市役所前(205系統)→京都駅前

使ったお金:一日乗車券 500円、拝観料1,000円、コーヒー代

所要時間:約6時間

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