京都市バス・京都バス一日乗車券 二十日目
妙蓮寺(みょうれんじ)・上賀茂神社(かみがもじんじゃ)
2015・1・5 晴れ 9℃
500円で巡る京都二十日目。2015年を迎えるとともに、区切りの20日目となった今回は元旦からの雪も溶け始めた中でのスタートとなった。今日は冬に咲く桜があるという妙蓮寺と世界遺産でもある上賀茂神社を訪ねてみたい。
京都駅前(9系統)→堀川寺ノ内
いつもどおりスタートは京都駅前。B1乗り場から京都市営バス9系統に乗りまずは妙蓮寺を目指す。妙蓮寺最寄りの堀川寺ノ内まではおおよそ30分である。
妙蓮寺(みょうれんじ)
堀川寺ノ内でバスを降り、少し南へ下り、寺之内通りを西へと歩くとすぐに山門が見えてくる。正月だからだろうか、五正色幕が下げられている。
山門をくぐると見えるのが鐘楼である。江戸時代に造られたというこの鐘楼は、全国的に見ても数少ない本格的な袴腰鐘楼らしい。小型ではあるが屋根の重厚さはかなりのもので、垂木小口の白が綺麗である。
本堂右手には御会式桜(おえしきざくら)がちらほらと花を咲かせている。10月中旬に咲き、冬の間も花をつけ、春にも見頃となる珍しい桜である。
本堂にも山門と同じく五正色幕が。さて、よく考えてみると正月だというのに人気が少ない。寺務所に行ってみると、なんと本日までお休み中とのこと。そんな中お願いし、方丈の庭を見せてもらえることに。もちろん拝観料500円は収めている。
豊臣秀吉が寄進したという臥牛石を配した石庭は、十六羅漢石庭と呼ばれ、先日の雪と他に人のいない静けさとでなんとも言えない風情ある空間であった。中庭もこじんまりとはしているが雪と緑が混ざり合い楽しませてくれた。他にも襖絵など丁寧に案内していただいたが撮影できないとのこと。しかし、秋の山と名付けられた部屋は朧月が襖に描かれ、障子を開けると外からの光で名月然とし、優雅な遊び心を感じる素晴らしい部屋であった。
堀川寺ノ内(9系統)→上賀茂御薗橋
さて、続いて上賀茂神社へ向かうためバス停へ戻り、来た時と同じく京都市営バス9系統に乗り上賀茂御薗橋へと向かう。堀川寺ノ内からは約10分ほどだ。
上賀茂神社(かみがもじんじゃ)
上賀茂御薗橋のバス停から交差点を北に少し歩くと一の鳥居が見える。何でも式年遷宮のため拝殿と本殿は工事中とのこと。
一の鳥居をくぐり、二の鳥居の手前右側にあるのが外幣殿。普段使用することはないそうだが、遠来の客や重要な客が入る際にここで服装を整える為の場所らしい。
そして二の鳥居手前左側にあるのが見ての通りの神馬舎。祭事のための白馬がここで飼われている。
二の鳥居をくぐると小川にかかる橋殿が見える。小川は御手洗川と呼ばれるが正式には賀茂川の支流である明神川というそうだ。一部は楼門前で御物忌川となり、また御手洗川と合流しているそうだ。
橋殿の左手に円錐に守られた砂が一対、円錐の咲きには松の葉が挿して有る。これは神様が降臨する際のよりしろになるそうで、玄関先の盛塩のようだが意味合いは違うようだ。奥の建物は細殿で、寛永5年(1628)造替の重要文化財である。今年の干支の羊の絵が飾られている。
少し奥に見える朱色の楼門へと向かう。手前の朱色の橋は玉橋でこれも重要文化財。もちろん楼門も重要文化財であり、左右に回廊をめぐらした朱塗りの二階建ての門は威風堂々としながらも優雅である。
楼門を抜け拝殿、本殿へと向かうが、やはり工事中。足場の向こうに見える本殿は三間社の流造、流造の代表建造物として国宝に指定されている。
さて、そうこうしているうちに新年竟宴祭の締めくくり、舞楽奉納が行われる橋殿に人が集まり始めているので急いで向かう。奏者、演者が揃い、ついでに来賓が揃った所で開始と相成った。
恥ずかしながら知識の引き出しには入っていなかったのだが「抜頭」という舞楽だそうだ。薄暗くなる中、篝火が灯り、雅楽の調べとともにひらりひらりと舞う姿はなかなか幽玄な世界であった。
舞楽奉納も終わり、本格的に暗くなってきた所で本日は終了。
上賀茂御薗橋(9系統)→京都駅前
日もすっかり落ちて寒くなってきた中、バス停まで戻り、最後もまた京都市営バス9系統にて京都駅前まで戻る。上賀茂御薗橋からは約40分である。上賀茂神社前からでも京都駅前へはいけるが大回りになるのでおすすめしない。
今日のまとめ
新年、第一回目となったわけだが元旦からの雪が残り、冬景色の中の行程となったが雪と寺社の組み合わせはやはりいいものであった。毎年見れるものではないが積雪のニュースがあれば一度訪れてみてほしいものだ。
今回乗った路線
京都駅前(9系統)→堀川寺之内(9系統)→上賀茂御薗橋(9系統)→京都駅前
使ったお金
一日乗車券:500円 拝観料:1000円 (妙蓮寺石庭500円、上賀茂神社拝殿、本殿特別拝観500円)
所要時間:約7時間