京都市バス・京都バス一日乗車券 二十一日目

智積院(ちしゃくいん)・仁和寺(にんなじ)

2015・1・13 曇 8℃

500円で巡る京都二十日目。2015年、2回目の今回は真言宗の総本山の2寺院、東山にある智積院と右京区の仁和寺を訪ねる予定である。

京都駅前(206系統)→東山七条

京都駅前D2 曇り空ではあるがこの時期としては割合穏やかな寒さの中、いつも通り京都駅前より最初の目的地、智積院を目指す。京都駅前D-2乗り場より京都市営バス206系統に乗り東山七条へ向かう。

智積院(ちしゃくいん)

智積院・総門

智積院・山門 京都駅から約10分、東山七条のバス停を降りるとすぐ前に智積院の総門が見えるが、こちらは能化晋山時(新しい住職が就任するとき)のみに開門されるとのこと。普段は南側の冠木門より入ることとなるのだが立て看板があるからだろうか校門のような雰囲気である。

智積院・講堂 門の先、石畳を進み拝観受付で拝観料800円を納め収蔵庫へ入る。中は長谷川等伯を始めとする長谷川等伯一門によるきらびやかな襖絵である。残念ながら国宝も多くあるため撮影は禁止であった 。続いて講堂奥、千利休好みと言われる、大書院に面した名勝庭園へと向かう。

智積院・庭園01智積院・庭園02 冬枯れと曇り空のせいでパッとしない色合いにはなっているが、築山・泉水庭の先駆をなした貴重な遺産といわれ、開放感のある雄大なものだ。残念なことに池の水が抜かれていた為、その全貌を感じることはできなかったのだが、何でも、発掘調査中らしい。いったい何がこの池の中に眠っているのだろうか。

智積院・宸殿庭園01

智積院・宸殿庭園02 宸殿に廻るとこちらの庭園は小さいながらも梵鐘や手水鉢が置かれ、派手すぎず寺の生活の中の庭といった感じだ。智積院・金堂

智積院・鐘堂 ひと通り見て周辺を見渡すと、金堂や鐘堂が目に入る。金堂は焼失より昭和50年に再建されたものだが智積院の中心的な建物として、毎朝の勤行、総本山としての多くの法要はここで厳修されるという。

東山七条(202系統)→河原町丸太町(10系統)→御室仁和寺

さて次なる目的地、仁和寺へ向かうため一旦京都市営バス202系統で河原町丸太町まで向かう。そこからは同じく京都市営バスの10系統に乗り換え、御室仁和寺へ、京都市街を東から西へと横断する形になる。

仁和寺(にんなじ)

仁和寺・二王門 バス停を降りるとすぐ二王門が見える。仁王ではなく二王なのは左右に金剛力士像を配しているからだとか。そしてこの二王門は知恩院の「三門」、南禅寺の「山門」と共に京都の三大門と呼ばれ重要文化財に指定されている。

仁和寺・参道

仁和寺・御殿入り口 二王門を抜けると中門までの広く長い参道が見えるが、受付拝観料500円を納め、左手の御殿入口へと向かう。手入れされた白砂に大きな松が地を這うように枝を伸ばしているのが印象に残った。

仁和寺・白書院庭

仁和寺・白書院襖絵

仁和寺・白書院襖絵2 御殿の最初は白書院である。宸殿南庭の西側に建ち、襖絵は、福永晴帆によるもの。昭和12年の作ではあるがこれも何十、何百年先まで受け継がれていくのかもしれないと思うとなかなかのロマンではないか。

仁和寺・宸殿庭園01

仁和寺・庭園03

仁和寺・庭園02 宸殿の北側にあることから北庭と呼ばれる、南庭とは対照的な池泉式の雅な庭園である。斜面を利用した滝組に池を配し、築山に飛濤亭(ひとうてい)、その奥には中門や五重塔を望む事が出来るなんとも贅沢な風景である。日本人なら、いや日本人ならずとも心にすっと染み入る物があるはずである。

仁和寺・宸殿01

仁和寺・宸殿02

仁和寺・宸殿03 宸殿は式典等に使用される御殿の中心的な建物で、寛永年間に御所から下賜された常御殿がその役割を果たしていたが、明治20年に焼失、現在のものは 大正3年に建立されたもの。襖絵や壁などの絵は全て原在泉の手による。

仁和寺・五重塔御殿を出て、中門の先へと進む。左手にはまだ小さな蕾がチラホラと見えるだけの御室桜、そして右手に見えるのが重要文化財でもある五重塔である。寛永年間に建てられたこの塔は下層部と上層部の屋根の大きさがほぼ同じという江戸時代の特徴的な形になっている。初重西側に掲げられた額には大日如来を表す梵字が書かれている。

仁和寺・金堂

仁和寺・鐘楼

仁和寺・経蔵さて、中門を抜けまっすぐ正面が本尊である阿弥陀三尊を安置する金堂である。御所 内裏紫宸殿を寛永年間に移築したもので、現存する最古の紫宸殿であり国宝に指定されている。その金堂の左に建つのは朱色が鮮やかな鐘楼。階上は朱塗で高欄を周囲に廻らせ、下部は袴腰式の雅な出で立ちである。金堂の右側は禅宗様で建てられた経蔵。内部中央には八面体の回転式書架(輪蔵)を設けられ、総計768の経箱が備えられているそうだ。

御室仁和寺(26系統)→東本願寺→京都駅前

東本願寺・工事東本願寺・工事02 仁和寺を出て少し時間があったので、京都駅前に帰る途中に、阿弥陀堂と御影堂門を修復中の東本願寺に立ち寄る。今秋、10月には修理も終わるとのことで期待して待つことにする。

閉門時間ということで本日はここまで、京都駅までは歩いても10分ほどである。

今日のまとめ

2015年、2回目となった今回は2寺院とも総本山という立ち位置の寺院である。歴史的にも門跡寺院であったり平安以前からの起源があったりとスケールが大きい。仁和寺に至っては世界遺産でもある。しかしどちらも歴史の悪戯か、伽藍を一度、又はそれ以上の回数失いながらも今へ歴史をつないでくれているのだからありがたいことだ。

今回乗った路線

京都駅前(206系統)→東山七条(202系統)→河原町丸太町(10系統)→御室仁和寺(26系統)→東本願寺

使ったお金

一日乗車券:500円 拝観料:1300円 (智積院800円、仁和寺・御殿500円)

所要時間:約6時間

 

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